全酪新報/2021年8月1日号
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「酪農家500戸減少、1万3900戸に」畜産統計2月1日現在――乳牛頭数は5年連続増加も経産牛増加、未経産減少

2021-08-01

農水省が7月9日に公表した畜産統計によると、2021年2月1日現在の酪農家戸数は1万3900戸で、前年に比べ500戸、3.5%減少した。全ての地域で減少するなど依然厳しい状況が続く。一方、全国の乳用牛飼養頭数は135万6千頭で4千頭、0.3%増と5年連続でプラスとなった。うち経産牛は1万400頭増の84万9300頭、未経産牛は6400頭減の50万7千頭だった。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は8月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「21年度4~6月、異常補てん8年ぶり発動」――1㌧当たり5901円、原料高騰で

2021-08-01

乳用牛用配合飼料価格の高騰を受け、配合飼料供給安定機構は2021年度第1四半期(4~6月)における異常価格差補てん金を1㌧当たり5901円に決定した。異常補てん金の発動は13年度第1四半期(1㌧当たり2062円)以来8年ぶり。これにより、通常価格差補てん金の単価は、既に決定している9900円から5901円を差し引き、1㌧当たり3999円となる。


配合飼料価格は、トウモロコシの産地における天候不順に加え、中国の強い引き合いを背景に国際相場が高騰。7月29日現在のトウモロコシのシカゴ相場は1ブッシェル当たり5.5㌦ほどで、相場は一時期よりやや下がってきているものの、今後も中国への輸出増が見込まれ、酪農経営への影響が大きいことから動向が懸念される。

「第49回酪青女全国大会、菊地武士さん(宮城)に農水大臣賞」――意見・体験最優秀は茨城・矢澤一郎さんに

2021-08-01

全国酪農青年女性会議と全酪連は7月15日、宮城県仙台市で第49回全国酪農青年女性酪農発表大会を開催した。各地域の代表者12名が発表を行い、経営発表の部の最優秀賞・農林水産大臣賞に菊地武士さん(宮城県丸森町)、意見・体験発表の部の最優秀賞に矢澤一郎さん(茨城県水戸市)が輝いた。本大会は新型コロナの影響を受けて昨年は開催を延期していたことから2年ぶりの開催。出席は発表者や関係者など最小限にとどめ、オンラインも活用して行った。


主催者挨拶した酪青女の小森崇宏委員長は、最近の配合飼料価格の上昇など、経営環境が厳しさを増していることを強調した上で「飼養管理の徹底や作業効率の改善は重要で、先を見据えた経営計画の策定や投資も必要だ。将来の酪農像を改めて模索し、本大会の発表を実現の足掛かりとしてほしい」と語った。


第50回目の節目となる来年の発表大会は東京都で開催する方針。

「全酪連の新会長に隈部洋氏(熊本)、副会長に小前氏(再任)と伊藤氏(新任)」

2021-08-01

全酪連が7月20日に開いた通常総会では任期満了に伴う役員改選が行われ、総会後の理事会で新会長に副会長の隈部洋氏(熊本県酪連会長)を選任。副会長は小前孝夫氏(大山乳業農協組合長)を再任、伊藤一成氏(みやぎの酪農協組合長)を新任した。砂金甚太郎会長は退任した。


就任にあたり、隈部会長は今後の事業運営について「砂金会長が14年間務められた。それを引き継ぐということは身が引き締まる思いだ。1年前倒しで策定した全酪連の将来ビジョンに沿って需給調整機能を担っていきたい」との考えを強調した。


全酪連が取り組んでいる後継牛確保に向けた取組の重要性を改めて指摘した上で「預託事業を強化し酪農経営を支援していく。経営環境はロボット搾乳やAI導入が増え、めまぐるしく変化している。それらに対応した経営指導も行いながら、家族経営が笑顔で営農できる事業運営を目指したい」と抱負を述べた。


また、退任にあたり砂金会長は「会長職を務めて14年間、理事を含めると23年業務に携わってきた。前会長の上野千里氏が私を指名し断り切れずに引き受けた。曲がったことはできない、そして酪農家を泣かせたらダメだ、その思いだけで皆さんの協力を得ながらやってきた。これからはもっと組織整備を進める必要がある。酪農家戸数も減少し小さい組合は運営すら大変になるし上部団体の改革も必要。全酪連は専門農協で日本に1つしかない組織だ。そういうことを踏まえて前進してほしい」と同会の発展を祈念した。

「牧場で輝く家畜の命」連載③ 瀧見明花里さんの写真エッセイ

2021-08-01
牧場で輝く家畜の命③ A

西岡牧場(北海道稚内市)

牧場で輝く家畜の命③ B

朝食を楽しむ牛たち

「今は暑さとアブ対策で、夜間しか放牧していないんだよね」と、牧場主である西岡さんからの言葉をうけて、まだ街灯に照らされている道を進みます。


牛舎の前でエンジンを切り、「スーハー」と深呼吸。耳元ではブーンと羽の音がします。カメラバッグを背負い、放牧地へと繋がる一本道を登ると、鹿さんの群がピョンピョンと可愛いお尻を向けてくれました。


朝の牧場タイムを堪能し、ようやくレンズキャップを取り外します。撮影は搾乳スタートまでの短時間勝負。牛さんの1日は既に始まっていたようで、夢中で草を食んでいます。陽が昇り暖かくなると、アブに刺されないようにギュウギュウと身を寄せ合う牛さんたち。ファインダーの中で幾つものおでこが犇めき合っています。「気持ち、わかるよ」と、右手でカメラを構えながら、左手はブンブンと振り払います。


気がつけばあっという間にお迎えの時間が来てしまいました。リベンジマッチが待ち遠しいな。(全酪新報では毎月1日号に掲載しています)


プロフィール


瀧見明花里(AKAPPLE)


農業に触れるためニュージーランドへ1年3ヶ月渡航。2017年より独立。『「いただきます」を世界共通語へ』をコンセプトに、牛、豚、鶏をはじめとする家畜動物を撮影、発表。家畜の命について考えるきっかけを届けている。


※写真の無断使用はご遠慮下さい

https://photographer-akapple29.com/

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