全酪新報/2023年7月10日号
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「価格形成の仕組み作り、現時点で意見集約は困難」――価格形成会議が中間とりまとめ公表

2023-07-10

農水省は7月3日までに「畜産・酪農の適正な価格形成に向けた環境整備に係る中間とりまとめ」を公表した。適正な価格形成の仕組みについて、現時点で意見集約を行うことは困難とし、今後、小売や消費者も含むバリューチェーン全体を検討範囲とした上で、飼料コストをはじめとする生産コスト全体を踏まえた価格転嫁を目指し、協議を進める。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は7月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「消費者の理解醸成が不可欠」――価格形成会議の第3回会合の議事概要公表

2023-07-10

農水省は7月3日までに「畜産・酪農の適正な価格形成に向けた環境整備」の第3回会合の議事概要を公表した。生産コストの適正な反映に向けた仕組みの構築に向け、多くの委員が意見。実効性ある仕組みとすべく消費者の理解醸成促進の必要性を指摘する声などが上がった。また、飼料版サーチャージの導入による需要減退を懸念する声もあった。


生産コストを適正に反映した価格形成に向け委員からは「仕組みづくりについて、小売や消費者の理解を得られなければ実効性のある仕組みの構築は困難。バリューチェーン全体の幅広い関係者を集めたWTでも十分に議論をしてほしい」「畜種ごとにWTを検討いただき、その畜種ごとの特殊性等を勘案しながら良い価格形成の仕組みができれば」などの声が上がった。


飼料版サーチャージについては価格転嫁により生乳生産が刺激される一方、需要減少を懸念する声があったほか、「配合飼料費が算定要素に含まれる加工原料乳補給金単価等の行政価格等は自動的に変えざるを得ないのではないか」との意見もみられた。


価格形成におけるコスト指標の作成に関しては「FAO(国連食糧農業機関)の公表する食品価格指数等の作り方を参考にしてはどうか。そのままの導入は不可能だが、消費者に分かりやすいよう、輸送費や為替など価格へ影響を与える要素としてある程度主要なものを用いればイメージしやすいと思う」との提案が上がった。

「牛乳乳製品課長に須永新平氏(新事業・食品産業部外食・食文化課長)」――7月4日付・農水省・幹部人事

2023-07-10

農水省は7月4日付で人事異動を発令した。畜産局牛乳乳製品課課長に須永新平氏(大臣官房新事業・食品産業部外食・食文化課長)が就任。牛乳乳製品課長の大熊規義氏は大臣官房付兼内閣官房内閣参事官(内閣官房副長官補付)(内閣官房新しい資本主義実現本部事務局参事官)に異動した。大熊氏は2021年6月16日より約2年間、コロナ禍やコスト高騰等で激変する酪農乳業情勢の中で牛乳乳製品課長を務めた。


このほか、消費・安全局長に安岡澄人氏(大臣官房生産振興審議官兼農産局付)が就任。消費・安全局長の森健氏は水産庁長官兼漁業取締本部長に異動した。


企画課長に木下雅由氏、畜産振興課長に郷達也氏


同日付の人事では、畜産局企画課長に木下雅由氏(畜産局食肉鶏卵課食肉需給対策室長)が、同局畜産振興課長に郷達也氏(消費・安全局畜水産安全管理課長)がそれぞれ就任した。


畜産局企画課長の関村静雄氏は大臣官房審議官兼畜産局付に、同局畜産振興課長の犬飼史郎氏は近畿農政局次長に異動した。

「関東生乳販連、訪日客に「MILK after BATH」紹介」――温泉地等にポスター

2023-07-10

関東生乳販連(菊池一郎会長)では、急増している訪日外国人観光客に向けて日本の牛乳のおいしさを伝える取組を実施中。英文のWEBサイトや関東の温泉地の最寄り駅へのポスター掲示等により、日本独自の文化である『風呂上がりの牛乳』(MILK after BATH)の魅力を発信するなど、日本産牛乳の国際的な消費拡大につなげていくねらいだ。コロナ禍以前に訪日客の牛乳購入量が高かったこと、コロナ禍明けのインバウンド需要の回復を見据えて開始したもの。


2月下旬には日本文化に関心の高い訪日客の飲用促進につながるよう、特設WEBサイトを設立。お風呂上がりなど入浴後の牛乳飲用文化等を英文で紹介する。現在は韓国語や中国語バージョンの制作も進めている。


6月20日には訪日客へ、温泉や銭湯で入浴後に牛乳を勧めるポスターを作成。同日付で関東販連の会員と管内の牛乳普及協会に送付した。WEBサイトへ誘導する二次元コードも付けた。


そうした背景から、順次神奈川、群馬、栃木の温泉地の最寄り駅等にもポスターの掲示を開始。6月末からは箱根登山鉄道の各駅とJR吾妻線の長野原草津口駅で、7月4日からJR東海道本線の湯河原駅と東武鬼怒川線の鬼怒川温泉駅でそれぞれ掲示を開始。7月18日にはJR東北新幹線、宇都宮線の那須塩原駅で掲示を開始する。掲示期間は概ね1カ月程度の予定。


関東販連の担当者は「温泉地に近いところで発信することで訪日外国人観光客に日本の牛乳文化への関心を持っていただくとともに、実際にその文化を楽しんでもらえれば」としている。

「第5回らくのうマルシェ開催、牛飼いバター等を販売」

2023-07-10

全酪連は7月1日、東京・代々木の酪農会館で「らくのうマルシェ」を開催した。全酪連やその会員等の牛乳・乳製品を販売したほか、牛乳・乳製品の試飲・試食、野菜の移動販売車とのコラボなどを通じ、酪農や牛乳・乳製品の魅力を伝えるとともに消費拡大への協力を呼びかけた。


酪農部乳食品課の町田篤史課長は「8月の飲用乳価引き上げに向け、酪農の理解醸成と消費拡大を図るべく今回開催した。今後もマルシェ等の活動を続け、業界の応援につなげたい」と話す。


5回目の開催となる今回は初めての夏の開催。当日は酪王協同乳業㈱や大山乳業農協などの牛乳・乳製品に加え、全酪連がこのほどリニューアルした「牛飼いのバター」や「全酪ゴーダ」など約70品目を販売。このほか、アイスクリームやプリン、冷凍ピザなどバリエーション豊かな商品をそろえた。


また、牛乳の試飲配布やチーズの試食、リーフレット配布などを行った。


さらに今回は新たな試みとして、神奈川県で高齢者等を中心に野菜の移動販売を行っている「つどや」とコラボ。ミニトマトに全酪連の「酪農家ぬるチーズ」をディップした試食コーナーを展開した。つどや代表小川豊さんは「野菜と牛乳・乳製品を使った料理を、多くの人に楽しんでほしい」と話した。

連絡先・MAP

一般社団法人 全国酪農協会
所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
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アクセス JR・都営大江戸線ともに
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