全酪新報/2017年4月1日号

「中酪・指定団体、増産目指してスタート」―目標数量は販売計画積上げ方式に変更

2017-04-01

中央酪農会議は3月23日、2017年度も増産を目指す生乳需給安定化対策(生乳計画生産・需給安定化対策)を決定した。生乳生産基盤の弱体化等の状況を踏まえ「2015~2017年度の3カ年は増産・維持」とする中期計画生産を決定しており、2017年度は最終年度となる。枠組みは前年度と大きく変更しないが、従来の前年度実績をもとに目標数量の大枠を決定・配分していた方法から、2017年度は各指定団体の受託販売計画を積み上げて決定する方式へと変更した。指定団体ごとの目標数量は、5月下旬に配分する。

お断り=本記事は4月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「生乳の計画生産は需給安定化対策に変更」――減産のイメージ排除

2017-04-01

生乳の生産基盤の弱体化や生乳需給のひっ迫等の影響を踏まえ、今年度から従来の「生乳計画生産・需給安定化対策」の『計画生産』の名称を削除した。今後は「生乳需給安定化対策」とする。中酪は名称の変更について「『計画生産』という単語そのものが生産現場の酪農家の方々にとってみると、イコール生産調整ということで、ネガティブな減産というイメージが非常に強い。そういった印象を排除する必要があることから、極力、計画生産という言葉は使わないようにする」と説明した。

「生乳生産基盤常に意識」松本平牛乳乳製品課長――省令・通知作成に向け見解

2017-04-01

農水省牛乳乳製品課の松本平課長は3月23日、中央酪農会議が開いた理事会・臨時総会の来賓あいさつの中で、指定団体制度改革に伴う今後の動向について「関係者の意見を聞きながら販売計画の策定や部分委託のあり方を含めた省令・通知の取りまとめを進めていく。その議論の際には、生乳生産基盤を常に意識しなければならない」と強調した。


その上で「農水省は生乳生産基盤を強化するため、畜産クラスター事業を始めとした施策を講じている。その効果が表れることを期待しつつ、飼料生産基盤も改善する必要がある」と述べた。


指定団体制度改革に関しては、現行の加工原料乳生産者補給金等暫定措置法を、恒久法である畜産経営の安定に関する法律(畜安法)の一部を改正する形で3月3日に閣議決定し、国会に上程。松本課長は「4月以降、国会で法案に関する質疑が始まる。より良い方向に進むよう力を尽くす」と述べた。

「2017年度畜産物価格、補給金・交付対象数量は妥当」――畜産部会が農相に答申

2017-04-01

農水省は3月28日、食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開き、2017年度の加工原料乳生産者補給金単価と交付対象数量(限度数量)について、「生産条件、需給事情、物価、その他の経済状況を総合的に考慮すると、妥当である」と生源寺眞一審議会会長名で山本有二農相に答申。4月1日から新たに生クリーム等向け生乳を補給金交付対象に加えてスタートした。


なお、今回の畜産部会は持ち回りで審議。18名の委員全員が書面で諮問事項に賛成と回答した。

「初妊牛価格再び上昇、今後も高値維持」――育成もやや強含み

2017-04-01

全酪連札幌支所によると、4月1日現在の初妊牛価格は一度緩んだものの、3月は再び上昇に転じ、90~100万円まで高騰している(庭先選畜購買のため、市場購買とはことなる)。


2016年度はクラスター事業による規模拡大や大型導入が活発化する一方、資源は不足した。2017年度も引き続き需要と供給の大きな流れは変わらないため、相場は堅調に推移すると見ている。


また、育成牛(10~12月齢)は55~65万円でやや強含みで推移。経産牛価格は55~65万円で、横這いでの推移を見込んでいる。

「全酪連4月~6月期、配合飼料価格600円値上げ」―主原料相場上昇へ

2017-04-01

全酪連は3月27日、4~6月期の牛用配合飼料価格を前期(1~3月期)に比べ、全銘柄平均1㌧当たり600円値上げすると発表した。主原料のトウモロコシのシカゴ相場の値上がりをはじめ、多雨の影響等により、大豆粕の相場が強含みで推移するなどの原料動向が要因。


また、哺育飼料価格は1㌧当たり3万5千円値上げする。原料の脱脂粉乳について、主産地のEUやオセアニアの生乳生産減に伴う産地価格の値上がりが要因。


JA全農も3月24日、原料や外国為替情勢等を踏まえ、4~6月期の配合飼料価格を全国全畜種総平均1㌧当たり約700円値上げすると発表した。なお、改定額は地域別・畜種・銘柄によって異なる。また、ホクレンは3月27日、全畜種平均1㌧当たり約500円の値上げを決定している。

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