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牛乳でスマイルプロジェクト

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全酪新報/2026年11月1日号
(2026年11月10日 合併号)
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「牛乳コスト25年度比5~6%上昇、取引協議での活用や適正な価格形成促す」――飲用牛乳コスト指標作成推進会議

2026-11-01

飲用牛乳のコスト指標作成推進会議(渡辺裕一郎代表)は10月30日、食料システム法に基づき「飲用牛乳」のコスト指標を策定、公表した。飲用牛乳の小売価格には低価格帯と高価格帯があることから2種類の価格帯で作成。25年度の生産現場も含めた各段階の費用の合計を100とした場合、26年度の費用(8月時点)は低価格帯で6ポイント上昇、高価格帯で5ポイント上昇とコストの増減幅を指数として示した。取引協議における費用を示す指標としての活用とともに適正な価格形成を促す。-詳細は全酪新報にてご覧ください-


お断り=本記事は11月1日・11月10日合併号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「脱粉27.1%、バター24.4%の在庫増、年末年始の処理乳量は過去10年間で最大規模見込む」――乳製品在庫9月末時点・Jミルク

2026-11-01

9月末時点の乳製品在庫量は、脱脂粉乳が8万2183㌧で27.1%増、バターが3万8984㌧で24.4%増。脱脂粉乳は適正在庫量の目安である8万㌧を既に超過している状況。一定の需要があるバターも例年と比べやや積み上がってきている。


各年度9月末時点の脱粉とバターの在庫量についてみると、23年度は5万8619㌧でバターは2万6001㌧、24年度は脱粉4万9013㌧でバター2万6036㌧、25年度は脱粉6万4662㌧でバター3万1336㌧。脱粉とバターともに在庫量は増加傾向で推移している。


Jミルクの需給見通しによると、26年度の脱粉の期末在庫量は自然体で10万6800㌧(在庫削減対策込み9万7600㌧)。年末年始や年度末にかけての脱粉・バター等向け処理乳量は過去10年間で最も大きな数量となる見込み。処理不可能乳の発生を防ぐため、入口と出口両面での対策が急務。

「ランピースキン病福岡県内農場で疑似患畜1頭を確認、法定伝染病指定後で国内初」

2026-11-01

11月1日、福岡県内の農場において、ランピースキン病の疑似患畜1頭が確認された。今年7月に法定伝染病に位置付けられて以降初めて。県によると疑似患畜は1日に殺処分。また、発生農場に対し、感染牛の隔離、移動制限及び病害虫対策、関係者以外の立ち入り制限、出入り時の消毒徹底を指示。あわせて、県内全ての酪農家、肉用牛農家へ注意喚起を行うとともに異常の有無の確認、病害虫対策の強化を指示した。日々の健康観察と異常が見られた際の早期通報、サシバエ等のベクター対策などの重要性が一層高まっている。


「東京・豊洲でミルクフェス開催、業界の垣根超えて酪農と牛乳の魅力を発信」――牛乳でスマイルプロジェクト

2026-11-01

10月17日、不需要期を前に全国の関係者が一体となって牛乳・乳製品の需要拡大と酪農やミルクの魅力を伝えるイベント、「牛乳でスマイルプロジェクト ミルクフェスin豊洲2026」(Jミルク主催)が昨年に続き今年も東京・豊洲公園で開かれた。酪農乳業7団体も協力し、農水省が後援。関係団体の役職員や地域交流牧場全国連絡会の会員酪農家など、同プロジェクトに所属するメンバーが多数参加した。全国47都道府県の牛乳飲み比べをはじめ、乳牛の見学コーナー、国産脱粉を使った商品の試飲など五感で楽しめる様々な催しを用意。天候にも恵まれ、イベントは大盛況だった。


オープニングセレモニーで主催者あいさつしたJミルクの大貫陽一会長は、現在、牛乳でスマイルプロジェクトに全国の企業や団体、自治体等約1300のメンバーが参加し、業界の垣根を超えて取り組みが展開されていることを説明。その上で、年末年始など不需要期の生乳需給について「冬休みなどを控え、この先の需給は難しい局面を迎える。ぜひミルクフェスを楽しみながら牛や酪農、牛乳と距離を縮め、ミルクを身近な食品として飲んで食べていただくきっかけとなれば」と呼びかけた。


オープニングセレモニーには、農水省畜産局の谷村栄二局長も出席。結びには、大貫会長と谷村局長が牛乳で乾杯し、「牛乳で~スマイル!」の掛け声とともにイベントが幕を開けた。


11月1日号記事4_画像1

恒例の牛見学コーナー。成牛のクーちゃんの一挙手一投足に、もうくぎづけ


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バルーンで彩ったゲートが来場者を大・歓・迎

「畜安法改正の不公平感の解消へ検討加速、脱粉は乳タンパク質を新たな切り口に需要拡大を後押し」――農水省・蓼沼牛乳乳製品課長

2026-11-01 7月10日号記事4_蓼沼宏晃課長近影

現在早急な見直しに向けて検討を進めている改正畜安法をめぐり、牛乳乳製品課の蓼沼宏晃課長は、酪農家間の不公平感を解消し、需給調整に協力してきた生産者の思いが報われるよう検討を進めていると説明。過剰となっている脱脂粉乳在庫については、乳タンパク質に着目した商品開発、需要拡大の取り組みを後押ししていく姿勢を示した。本紙など酪農専門紙の取材に応えた。(右:蓼沼課長)


長雨等に伴う気温低下で異例の需給緩和が発生した今夏について蓼沼課長は、今後不需要期を控え、より一層厳しさが増していくことから、処理不可能乳を生じさせないよう関係者による取り組みの重要性を強調。農水省が措置した、年末年始に全乳哺育等により生乳出荷調整に取り組む酪農家へ奨励金を交付する「不需要コア期需給安定緊急対策事業」の積極的な活用を求めた。


あわせて、長期的な生産基盤を支えるために、需要拡大に向けた中長期的な取り組みも不可欠だと指摘。「現下の需給状況について、消費者へ理解いただくことも大切。需要拡大へ効果的な取り組みをJミルクをはじめ関係者と考えていきたい」との意向を示した。


年度末に高水準を見込む脱粉在庫に関しては「全国協調の在庫低減対策は国も応分の負担をしている。Jミルクが今回公表した追加対策分9千㌧もしっかり国として支援する」と話した。


他方で、ホエイや脱粉の国際価格が高騰している現状等について「米国市場では、痩せ薬が普及する一方、健康維持のためのタンパク質補給を目的としたホエイプロテインの利用増等を背景に、プロテイン商品の原料となる濃縮ホエイプロテイン(WPC80%)の価格が、この数年で3〜6倍まで高騰している」と説明。その上で、国内のホエイプロテイン需要の高まりや、国産脱粉・ホエイを使ったプロテインの開発事例なども紹介した。


「ホエイ原料等を国産へ上手く置き換えられれば、国産の市場をどんどん拡大させていける。例えばコップ1杯の生乳と大さじ1杯の脱粉の組み合わせなど、手軽に摂取できる有用なタンパク源であること等を消費者に訴求することも大切。これらをJミルクや乳業メーカーにも呼びかけ、輸出も視野に、まずは脱粉やホエイ等の国産への置き換えを後押ししていく。関係者皆で大きなムーヴメントとして盛り上げていければ」と乳タンパク質を新たな切り口として需要拡大を促進していく考えを示した。


農水省としても、需要拡大や国産脱粉を用いた新商品開発等の支援メニューをはじめ、27年度予算においても必要な予算額の確保へ努めるとともに、どのような支援や協力ができるか、関係者と対話を深めながら検討を進めるとした。


このほか、加工原料乳生産者補給金のクロスコンプライアンス化や、主に系統外へ出荷しつつ指定団体へ少量だけ集荷する、いわゆる「ちょい出し二股出荷」の規律強化の検討状況も説明。「業界一体での取り組みが損なわれないよう、真面目に取り組んできた方々の努力が報われる仕組みを実現していくことが重要だ。補給金のクロコン化については、全国協調の需給調整の取り組みをより多くの関係者に取り組んでいただけるよう、いま制度的な検討を進めている。慎重に検討を行いつつも、早急に結論を得ていきたい」と述べた。


その上で「ちょい出し二股出荷に関しては、実態を踏まえてよく制度に落とし込んでいけるように、詰めの作業を行っている」と語った。運用後に課題・問題点が見つかれば、不断の見直しを行っていく方針も示した。


結びに、酪農家に対し「私自身、牛乳・乳製品が大好きで、コップ1杯の牛乳を朝晩必ず飲んでいる。加えて、朝食にはヨーグルトと乳酸菌飲料を、週末の晩酌の楽しみとして、チーズを必ずいただく。家族も牛乳・乳製品が大好きで、時に取り合いとなることも多い。この職を預かった以上、需要拡大を図り、酪農家が将来にわたり希望を持って営農を継続できるよう、ともに頑張りたい」と抱負を述べた。


栃木県出身。2005年早稲田大学政治経済学部卒。同年4月農林水産省入省。畜産局飼料課流通飼料対策室長、大臣官房付兼農林水産大臣秘書官事務取扱、大臣官房政策課調査官兼農産局農産政策部企画課付、農産局穀物課米流通対策官兼農産局農産政策部企画課付等を歴任。26年7月31日より現職。


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