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全酪新報/2026年7月10日号
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「ランピースキン病を法定伝染病に格上げ、総合的な対策で防疫徹底」――改正家畜伝染病予防法

2026-07-10

7月1日より、ランピースキン病が法定伝染病へ格上げされた。5月19日に公布された改正家畜伝染病予防法に基づくもの。これにより、発生時の速やかな患畜等の隔離や移動制限、殺処分など、法的強制力を持った総合的な対応が可能となった。農水省動物衛生課は「早期発見・対応が、拡げないための一番のカギ。毎日の観察で少しでも違和感を感じたら、すぐに獣医師や家畜保健衛生所に連絡してほしい」としている。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

6月10日号記事1_ポスター

お断り=本記事は7月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「㌔30銭を生産者のクロスコンプライアンスの要件に」――農水省

2026-07-10

農水省は6月22日、全国協調の脱脂粉乳在庫削減対策を要件とする「生乳需給安定クロスコンプライアンス」をめぐり、「生乳1㌔当たり30銭」を生産者が拠出する単価水準に設定したことを公表した。今年10月1日から2028年3月末までの取引乳量を対象とする。


在庫対策の拠出金については、5月28日のJミルクの理事会で、従来の㌔15銭に緊急対策金として追加で15銭上乗せし、「㌔30銭」を生産者の拠出単価とすることを決定、6月17日の総会で報告し了承された。これを財源に業界一体となって脱粉の需給ギャップ解消を目指す。

「日・メルコスール経済連携協定 農畜産物重要5品目等に十分配慮を」――自民党TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部

2026-07-10

自民党TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部は7月1日、日本とメルコスールとの経済連携協定の交渉開始を受け、決議を採択した(内容は別掲)。決議では、TPP等の国際交渉で守り抜いてきた国益の堅持、農畜産物の重要5品目をはじめとしたセンシティビティへの十分な配慮等をあらためて明記。農林水産物の輸出促進も俎上に載せて交渉に臨むよう求めていくことも盛り込んだ。政府に対し、国内農業へ大きな影響が生じないよう、食料自給率向上をはじめとした食料安全保障をしっかり守る抜くよう毅然とした対応を求める。


会合の冒頭、対策本部の江藤拓本部長は「(メルコスールの経済規模は)あまりにもスケール感が異なるため、日本側が鉱物資源や原油が欲しいからといって安易に妥協すれば、畜産のみならず農業の構造自体が崩れてしまう」と懸念。その上で「特に畜産品については、交渉の枠外におくことが出来ればそれがベストだと本部長としては思う。長い戦いになるだろう」との認識を示した。


メルコスールは、世界最大の牛肉輸出国のブラジルをはじめ、各国とも有数の畜産物輸出国。経済連携協定をめぐっては6月16日、G7エビアン・サミット(フランス)に出席した高市早苗首相は、ブラジルのルーラ大統領と会談。双方の関心分野や配慮すべきセンシティビティについて情報交換を行った上で、両者の経済・貿易関係を強化していくことを確認した共同声明を発出。このほどメルコスールとの交渉が開始された。


生産現場からも、国内の農業生産を維持していくために、牛肉や乳製品など重要5品目を中心としたセンシティビティへの十分な配慮、慎重な議論・交渉を求める意見が相次いでいる。


会合終了後、記者らの取材に応じた江藤本部長は畜産酪農への影響について「ブラジルだけでも年間800万㌧を超える牛肉の生産量で、しかもそれを輸出する際の価格は㌔約800円と非常に安い。そういう安い肉が入ってくることが野放図に行われたら、ようやくいま経産牛の価格が上がってきているが、これに完全に競合する。また、F1にも競合するだろう」と指摘。政府へ粘り強く懸念される影響について伝えていく姿勢を強調した。


対策本部が取りまとめた決議文の概要は以下の通り


1 我が国は、これまでTPP、日EU、日米等の貿易交渉において、現場の懸念をしっかり心に刻んで交渉に臨み、党を挙げた議論を重ね、国益にかなう結果を積み上げてきた。メルコスールとの間でEPA交渉が行われる場合には、我が国が守り抜いてきた国益がいささかも損なわれるような合意は絶対に行わないこと。


2 中東情勢の緊迫化によるエネルギー供給の逼迫等、国際情勢が大きく変動する中、高市内閣が掲げる経済安全保障の重要性がかつてないほど高まっている。メルコスールとの間でEPA交渉を行うのであれば、我が国の企業による投資の拡大を通じた権益確保により、石油資源や重要鉱物のサプライチェーンの多角化が達成されるよう、経済安全保障上の利益の確保につながる成果を目指して交渉に臨むこと。


3 また、交渉に際し、政府は、与党の意向を十分に踏まえることを徹底し、国益がしっかりと守られるよう協議を進めること。その際、自由民主党TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部と緊密に連携した上で、戦略的に交渉に臨むこと。


4 メルコスール各国は、農畜産物の生産量が我が国とは桁違いに大きい輸出大国である。EPA交渉開始が決定された場合には、生産現場には戸惑いと不安が更に広がることも危惧される。我が国の農林水産業が今後とも国の基として発展し、離島や中山間地域をはじめとした我が国の国土を守るなど、将来にわたってその重要な役割を果たしていけるよう、生産現場の不安によりそい、重要5品目をはじめとしたセンシティビティに十分配慮をした上で、守るべきは守るという観点から政府が一体となって毅然とした対応を行うこと。


5 いかなる事態になっても糖価調整制度や豚肉の差額関税制度など、我が国の農業生産の維持に不可欠な重要な制度を断固として堅持すること。


6 有害な病害虫、疾病の国内への侵入を防止する動植物検疫は科学的原則に基づき実施されるものであり、侵入リスクをもたらすような動植物検疫の変更、緩和は絶対に行わないこと。


7 メルコスールは約3億人の人口、約3兆ドルの巨大な経済規模を有する成長市場であり、自動車等工業製品のみならず、米、和牛をはじめとする日本産農林水産物・食品の新規市場開拓先としてもきわめて有望である。EPA交渉の開始を決定するのであれば、交渉を通じ、日本の企業、農林水産物・食品の生産者による輸出促進に資するよう、攻めの姿勢で交渉に臨むこと。


以上のとおり、決議する。


7月10日号記事3_画像

7月1日に開かれた対策本部

「第53回全国酪農青年女性酪農発表大会が沖縄にて初開催、350名の酪友集う」

2026-07-10 7月10日号記事4_中村委員長近影

全国酪農青年女性会議(中村俊介委員長)と全酪連(隈部洋会長)は7月9日、沖縄県那覇市で「第53回全国酪農青年女性酪農発表大会」を開催した。全国大会の沖縄開催は初めて。各地域会議を代表する11名が、日頃の取り組みやこれまでの経験、酪農への思いを発表した。全国から約350名の酪友が集い、絆を強めた。(右:中村委員長)


開会あいさつで中村委員長は、乳価引き上げ、国や関係団体による支援等で経営は徐々に改善しつつある一方、生産資材価格高騰などを背景に依然厳しい状況が続いていることに言及。「物価高の影響で牛乳の消費も落ち込んでいることから、我々酪青女が先頭に立って酪農への理解醸成に力を尽くしていかなければならない」と酪青女活動の意義を強調した。


その上で、全国大会開催にあたり「酪農家は北海道から沖縄まで、それぞれ異なる環境の中で経営に取り組んでいる。大会では、地域ごとの経営手法や取り組みを学び、懇親会では全国の仲間と積極的に交流して、自らの経営に生かしてほしい」と呼びかけた。


7月10日号記事4_隈部会長近影

続いてあいさつした全酪連の隈部会長は、今大会が台風9号の影響を受けた開催となったことに触れる一方、「それだけ思い出深い大会になると思う」と期待を込めた。(右:隈部会長)


また、酪農情勢が刻々と変化するなか、酪農経営においても積極的に改善を図っていく必要性があると話した上で「経営には改善できる点が数多くある。ひとつひとつ課題を解決し、改善を積み重ねることで経営は必ず良くなる。強い経営者を目指してほしい」とエールを送った。

7月10日号記事4_画像

ロワジールホテル那覇に酪友が一堂に会した

「韓国で口蹄疫再び発生」

2026-07-10

韓国で7月3日、口蹄疫が再び発生した。2月末の発生以来で、確認された地域は韓国南東部の慶尚北道・醴泉郡の養豚農場1件、養牛農場5件。いずれも血清型はO型。夏休みを控え、今後国内外ともにヒトの移動が活発になると見込まれることから、さらなる水際対策の徹底をはじめ、畜産関係者の海外渡航自粛や異常発生時の早期通報など、一層の侵入・まん延防止措置対策、体制整備の強化が求められている。


韓国では、本年1月において、9カ月ぶりに口蹄疫が北西部の仁川広域市江華郡の養牛農場1件(O型)で確認された。2月20日と28日にも、隣接する京畿道高陽市の養牛農場2件(O型)で発生が確認されている。


2025年3月から4月にも、南西部の全羅南道の霊岩郡、務安郡において牛と豚合わせて19件もの口蹄疫発生が報告されている。また、19年や23年など、以前から口蹄疫が散発している状況で、現在も侵入リスクは極めて高い。


このほか、本年は中国やマレーシア、モンゴルなどアジア各国をはじめ、ギリシャやキプロスなど欧州でも口蹄疫の発生が確認されている。

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