全酪新報/2026年1月1日号
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「補給金単価㌔2銭引上げ、総交付対象数量は今年度同、脱脂粉乳・バターの需要不均衡改善に向け25万㌧を追加支援」――2026年度畜産物価格
26年度の加工原料乳生産者補給金単価は今年度より2銭引き上げの9円11銭、集送乳調整金単価は10銭引き上げの2円83銭で計11円94銭。関連対策(ALIC事業)による集送乳経費の合理化支援も含めると、補給金・集送乳調整金単価は12円3銭となる。総交付対象数量は325万㌧で据え置くが、今年度と同様、脱脂粉乳・バターの需給不均衡改善に向け、数量外の25万㌧分を関連対策で支援する。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は1月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。
「酪農乳業需給変動対策特別事業で脱脂粉乳1万2千㌧削減へ」――Jミルク
Jミルクは12月23日開催の戦略ビジョン推進特別委員会において、11月上旬に発動を決定していた酪農乳業需給変動対策特別事業(在庫削減対策)の実施対象数量を決めた。対象事業者は、農業協同組合連合会や基金に拠出する生乳生産者及び生乳販売事業者等。事業期間は1~3月。対象は在庫として保有する脱脂粉乳、数量は「脱脂粉乳1万2千㌧」。希望数量が対象数量の1万2千㌧を上回った場合は前年度の脱粉・バター等向けの仕向け量等を用いたシェアにて配分する。2026年度の事業実施の可否は今後公表予定の需給見通しを踏まえ、1月末の理事会で協議する。
今年度新設した対策事業は、大幅な需給変動時への備えとして、国内全ての生産者と乳業者からの拠出で基金造成するもの。年間約20億円、7年間で約155億円の造成を目標としている。
Jミルクが9月に公表した需給見通しによると、牛乳等の需要低迷により25年度末の脱粉在庫は8万4400㌧の予測。今回実施分で一定程度脱粉在庫を削減できるものの、引き続き在庫過剰が懸念されることから、酪農乳業関係者が一体で特別事業へ参加・協力するとともに、一層の牛乳・乳製品の消費拡大推進が必要。
「畜産物価格正式に決定、畜産部会が了承、答申提出」――農水省
農水省は昨年12月22日、省内で食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開き、26年度加工原料乳生産者補給金等の諮問案を審議し、了承。「生産条件、需給事情及び物価その他の経済事情を総合的に考慮すると、26年度につき試算で示された考え方で定めることは妥当」との答申を提出し、正式に来年度の畜産物価格が決定した。
一方、一部委員からは補給金単価に関して、コスト削減や飼養衛生管理にかかる費用等安定経営に向けた現場の努力が前向きに反映されるよう求める意見も上がった。
小針美和部会長(㈱農林中金総合研究所主席研究員)から答申を受け取った広瀬建農林水産大臣政務官は「我が国の畜産業は、生産コスト上昇や需給緩和などの影響が見られており、農水省としては4月に策定された酪肉近のもと、国産飼料の生産・利用拡大に向けた取り組みや、和牛肉や牛乳、脱脂粉乳の需要拡大対策などを進めている」と強調。その上で「情勢の変化に即した施策を推進していく。委員の皆様には、引き続き我が国畜産業のさらなる発展に向け、ご協力を賜りたい」と語った。

小針部会長から答申を受ける広瀬政務官(左)
「農業構造転換に必要な別枠予算を確保、食料安全保障の強化へ」――鈴木農相と片山財務相が折衝
農業構造転換集中対策の推進に必要な別枠予算の確保、食料安全保障の強化に向け、鈴木憲和農相は12月24日に片山さつき財務相との大臣折衝を行った。農業分野の折衝事項は、農業農村整備、共同利用施設の再編集約・合理化、スマート農業技術の開発や生産性向上に資する農業機械の導入、施設整備や販路拡大等を通じた輸出産地の育成の4項目。それぞれ必要な予算額を確保した。
自民党は12月22日、食料安全保障強化本部と総合農林政策調査会等の合同会議を開き、26年度農水省当初予算の折衝状況等を報告。大臣折衝に臨む鈴木農相を宮下一郎総合農林政策調査会長や関係団体長等が激励した。
大臣折衝に向けて鈴木農相は「農業構造転換集中対策を着実に進められてこそ、我が国農業の将来を切り拓き、食料安全保障を確かなものにできると考えている。本日いただいた激励を胸に、しっかりと片山財務相と折衝していきたい」と述べた。

12月22日の会合で決意を述べる鈴木農相
「乳配㌧当たり4500円引き上げ、円安と原材料価格の上昇が要因」――全酪連・1~3月期配合飼料価格
全酪連はこのほど、26年1~3月期の牛用配合飼料価格を、前期(10~12月)から㌧当たり4500円引き上げると発表した。円安基調の外国為替相場に加え、原材料価格の上昇が主な要因。また、哺育飼料についても、㌧当たり4万2千円値上げする。
原料情勢は、米国産トウモロコシの生育に適した天候により8月中旬には380㌣/㌴前後で推移していたものの、生育後期の高温・乾燥による単収の低下懸念や、輸出需要が好調であることから上昇し、現在は440㌣/㌴前後で推移している。
大豆粕は、8月中旬に310㌦/㌧台で推移していたが、米中貿易協議が難航する中、米国産大豆の輸出需要が低迷するとの見方などから9月下旬には290㌦/㌧台まで落下した。その後、10月上旬には中国による米国産大豆の購買に向けた貿易協議が進展するとの期待などから相場は大きく反転。10月30日の米中首脳会談において米国産大豆の購買合意が発表されたことなどから、現在は340㌦/㌧前後で推移している。
海上運賃は、航海日数の長い中国向けの南米産大豆の輸出が継続し船腹需給が引き締まったことなどから、9月中旬には一時60㌦/㌧台まで上昇。その後、中国向け南米産大豆の輸送需要が一服したことなどにより相場は下落し、現在は52㌦/㌧前後で推移している。
配合飼料価格をめぐっては、12月19日にJA全農が全畜種総平均で㌧当たり約4200円値上げ、ホクレンは22日に約4150円の値上げを決定した。
「フードバンクに牛乳贈呈、社会貢献活動を通じて牛乳・乳製品の消費拡大」――らくのうマザーズ
熊本県酪農業協同組合連合会(らくのうマザーズ、隈部洋会長)は、フードバンク熊本へロングライフ牛乳(200㍉㍑)1万9200本を贈呈。12月19日に隈部会長からフードバンク熊本の鬼塚和典副代表に贈呈品の目録が手渡された。熊本県の酪農家による社会貢献と牛乳消費拡大活動の一環で今回で5回目。
隈部会長は「物価高騰が続き、経済的に厳しい世帯が増えていると聞いている。フードバンクを通じて、生活に困っている方々の支援の一助になればうれしい。牛乳を飲んで、健康で安心して暮らしてほしい」と話した。
目録を受け取った鬼塚副代表は「子ども達にはぜひ牛乳を飲んでもらい、健やかに成長してほしい。子ども食堂や福祉施設などへしっかりと届けていきたい」と感謝の言葉を述べた。
贈られた牛乳は、フードバンク熊本を通じて県内の子ども食堂などに提供される。らくのうマザーズでは、今後も社会貢献活動を通じて、消費者の理解醸成と牛乳・乳製品の消費拡大に取り組む方針。

12月19日の贈呈式









