全酪新報/2025年9月20日号
購読お申込みはこちらから

「カレントアクセス範囲内で枠数量据え置き、バター値上げによる消費への影響は注視」――25年度乳製品国家貿易

2025-09-20 9月20日号記事1_須永課長近影

農水省は9月12日、25年度における乳製品の国家貿易による輸入枠数量について、国際協定で約束している最低数量(カレントアクセス、生乳換算13万7千㌧)の範囲内に留め、バター8千~約1万㌧など品目別内訳も据え置くと発表した。生乳生産量やバターを中心とした需給動向を踏まえ判断した。バター価格値上げによる消費への影響は今後注視していく方針。(右:須永課長)-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は9月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「生乳の需要拡大へチーズ国産化を、酪農所得支持制度の創設を提案」――北海道大学大学院・清水池義治准教授

2025-09-20 9月20日号記事2_清水池准教授近影

人口減少等に伴い今後牛乳・乳製品需要の減少が懸念される中、需給調整や安定供給のための需要確保、需要拡大の取り組みが課題となっている。牛乳・乳製品需要拡大等の方策について、北海道大学大学院農学研究院の清水池義治准教授は、輸入チーズの1割程度を国産へ置き換えるチーズの国産化と、それに必要な酪農所得支持制度の創設を提案する。本紙のインタビューに答えた。(右:清水池准教授)


今年4月に策定された新たな酪肉近では、5年後の生乳生産目標数量を現状維持(23年度実績同)の732万㌧、概ね10年後の長期的な目標として780万㌧に設定。将来的には生乳生産が約50万㌧増える旨が記載されているが、清水池准教授はその増産分の需要拡大の方法として、牛乳・乳製品の輸出振興とは別に、チーズの国産比率の増加が有効だと強調する。


「国産比率を1割程度増やすと生乳換算で40~50万㌧になる。輸出振興と比べて既にある需要を国産に置き換える形のため、乳業メーカーの原料比率の調整で対応できる。そういう意味でも実現可能性が高い対策ではないか」と提案する。チーズの増産に向けて、今年5月には雪印メグミルクが北海道と茨城県の乳製品工場へ約475億円の設備投資を行うと発表している。


チーズ国産化を実際に進める上での方向性ついては「単年度事業ではなく恒久的な所得支持制度として行うべき。チーズの国産化対策に必要な財政支出額を100億円程度とした場合、都府県にも同額支出する形で200億円の制度とするのはどうか。その場合、経産牛1頭当たりの交付額としては2万4千円程度の規模感になる」と清水池准教授。「これにより、北海道としてはチーズ国産化対策、都府県としては飲用を支える所得支持制度になる。また、現在はコメを対象とした所得支援策を検討する動きもあり、酪農においても所得支持制度を導入するチャンスでもある」と話す。


今後、国内人口の減少により牛乳・乳製品も需要減少が見込まれるなか、需給調整上のバッファとしてもチーズの国産化対策は急務。清水池准教授は「人口減により実際に需要が減り始めたら拡大策もできなくなる。今のうちに需要確保に向けた対策を図ることが重要」と指摘する。


その上で、日本酪農の発展に向けて「自給飼料化を進めていくことが必要。また、生乳生産は北海道だけに偏りすぎても、需給調整上や物流上で非常に問題が大きく、ミルクサプライチェーンはもたない。それぞれの地域に、どれだけ酪農家を残していけるかが大事だ」と強調。そのためにも、飼養管理の平準化等による経営改善、酪農関係団体・組織の人手不足解決に向けた関係者間の連携強化等を課題として挙げた。

「農業構造転換推進に向け短期と中長期に分けて対策を議論へ、担い手確保など検討項目に」――自民党・農業構造転換推進委員会

2025-09-20

自民党は9月10日、農業構造転換推進委員会(江藤拓委員長)の初会合を開き、検討項目や議論の進め方などを検討。今後、委員会のもとに設置した2つの分科会で、短期対策と中長期対策に分けて、その上で年内の中間報告の取りまとめを念頭に、議論を進める。主にコメ政策が中心で、酪農に直接的に関係する検討項目は現時点ではないが、担い手確保については中長期対策の中で議論する。


開会挨拶で江藤委員長は「農業の構造改革は、国の食料安全保障を確立するために必要。国民の皆様に安心していただけるため、覚悟を持ってこの議論をしていきたい」と述べた。


設置する2つの分科会において、中長期対策に関してはセーフティネット対策等新たな水田政策の対応方向等の項目について第1分科会で、農業の担い手確保や農地大区画化等による生産性向上などの項目について第2分科会で議論する。


一方、短期対策については、コメのJA系統以外の集荷業者や小売、中食・外食を含めた民間在庫量のより詳細な把握等をテーマに、2つの分科会でともに議論を進める。短期対策より議論を始め、その議論が一定程度進んだ頃を見計らい、10月頃より中長期対策の議論を行っていく方針。


議員からは、農業構造転換の推進を図る上で、国民理解を進める一方で議員や行政等も含めた理解醸成の必要性を指摘する意見が挙がった。また、「中長期対策において、コメが軸にならざるを得ないかもしれないが、畑や畜産・酪農など多岐にわたる形でトータルなビジョンを描き、その中で例えばコメはどうあるべき、畑はどうあるべきなどの考え方を全面的に出してほしい」との意見もあった。

「東北楽天戦に冠協賛、牛乳を贈呈」――東北生乳販連

2025-09-20

東北生乳販連(伊藤一成会長)は9月12日、楽天モバイルパーク宮城(仙台市)で行われた東北楽天ゴールデンイーグルス対千葉ロッテマリーンズの試合に冠協賛し「ミルクを飲もうじゃナイター」を開催した。伊藤会長が両球団へ牛乳を贈ったほか、来場者には牛乳2千本を配布。牛乳の早飲み競争などの企画を通じて、牛乳消費拡大と酪農理解醸成を呼びかけた。


伊藤会長は「楽天イーグルスファンの皆さんに、球団とともに東北の酪農家を応援してほしいと思い今回企画した。生産資材の高騰で、酪農家は厳しい経営を強いられてきたところであり、8月には乳価が引き上げられたが、牛乳消費の先行きには依然不安がある。だからこそ、少しでも多くの消費者に酪農の現状を伝え、牛乳を飲んでもらいたい。酪農家がこれ以上減らないよう、今後もこのような取り組みを続けたい」と活動について想いを語った。


球場前のステージでは、ストローで飲み切る早飲み対決が行われ、優勝者には「フロム蔵王NEOスーパーマルチアイスセット」(山田乳業)が贈られた。入場ゲート付近では、小岩井乳業の「小岩井牛乳」とタカナシ乳業の「3.6牛乳」(200㍉)を合わせて2千本無料配布。長蛇の列ができる大盛況となり、わずか1時間ほどで配布し終えた。


このほか、模擬搾乳体験や3回表後には球場ビジョンにてアイスギフトが当たる来場者抽選発表も行われ、会場を盛り上げた。


東北生乳販連ではイベントに先立つ7月7日から8月17日までの期間、東北産牛乳の購入レシートを使った応募キャンペーンを実施。抽選で始球式投手権や観戦チケットが当たるもので、多くの応募があった。


試合は東北の牛乳パワーも加わり6対3で楽天が勝利した。


9月20日号記事4_画像1

贈呈式では両球団へ牛乳が贈られた

9月20日号記事4_画像2

来場者には牛乳を無料配布

連絡先・MAP

一般社団法人 全国酪農協会
所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
FAX番号 03-3370-3892
アクセス JR・都営大江戸線ともに
「代々木駅」から徒歩1分
全酪アカデミー 酪農ヘルパー全国協会 日本ホルスタイン登録協会 GEAオリオンファームテクノロジーズ株式会社 株式会社セイワ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 東京海上日動火災保険株式会社 海外農業研修生募集 相互印刷株式会社 警察庁防犯教室

購読お申込み


このサイトに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
Copyright © The Dairy Farmers Association Of Japan. All right reserved.