乳滴/2023年8月1日号
訪日客に喜ばれる牛乳

新型コロナ禍以降、需給緩和の改善が課題となっている酪農乳業界にとって、牛乳乳製品の輸出拡大とともに、訪日外国人観光客(インバウンド)需要も期待されている。
日本政府観光局によると徐々に増加しつつあったが、直近の推計データで6月に200万人を突破、23年上期では1千万人を超えた。新型コロナ禍前までの19年同期との比較で6月は72%、上期は64.4%の水準まで回復したことになる。地域別では、台湾をはじめとした東アジア地域の増加や米国や豪州等が19年同期を上回る訪日客となっている。半面、過去第一位の中国は、団体旅行規制が続いていることもあり、上期では86.9%減と依然大幅な減少となったままだ。
こうした訪日外国人観光客に牛乳を飲んでもらおうと、積極的に、情報発信してきたのが埼玉酪農協の木本栄一組合長(関東生乳販連理事)である。
大手コンビニのローソンでの調査(17年)によると、訪日外国人観光客が同コンビニで購入する商品の第1位に牛乳200㍉㍑、2位に牛乳500㍉㍑、7位に乳飲料500㍉㍑が入っている。品質に対する評価が高いことや朝晩にホテルなどで飲む機会が多いことが理由に挙げられている。
日本の牛乳のおいしさに自信を持とう。