全酪新報/2021年9月10日号
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「来年度エコ畜事業、酪農、肉用牛農家対象に」――水田での飼料転換に交付金

2021-09-10

農水省は22年度予算概算要求で、飼料作付面積の確保と温室効果ガスの排出削減に取り組む酪農家、肉用牛農家を支援する「環境負荷軽減に向けた持続的生産支援対策」(エコ畜事業)に72億5800万円(前年度比12億1千万円増)を要求した。今年度実施しているエコ酪事業を組み替えたもの。新たに肉用牛農家を対象に加えたほか、輸入飼料から水田を活用した自給飼料転換への支援を新規メニューに追加した。-詳細は全酪新報にてご覧ください-

お断り=本記事は9月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「飼料増産へメニュー拡充」――飼料課予算は効率化、安定生産を後押し

2021-09-10

農水省・飼料課は22年度予算概算要求で、既存メニューの「畜産生産力・生産体制強化対策事業」(要求額16億6100万円)において、飼料生産組織の作業効率化等を支援する「飼料生産利用体系高効率化対策」の要求額を増額。水田を活用した青刈りトウモロコシの作付転換に必要な機械導入等の取組拡大に向けたもの。また、地域での耕種・畜産農家のマッチングに向けた協議会開催費用等も支援する(定額)。その他のメニューでも拡充を行い、国産飼料の安定生産を図る。


このほか拡充した項目では、草地改良等による生産性向上を図る「草地生産性向上対策」は輸入粗飼料からの転換に向け、マメ科牧草など高栄養価牧草の導入支援の取組を追加(基本2分の1以内)。


さらに、放牧や未利用資源等の活用促進等を図る「国産飼料資源生産利用拡大対策」では新たに、ICTによる放牧管理の導入実証を支援(2分の1以内)。また、「持続的飼料生産対策」では、脂肪酸カルシウムによる畜産物の品質への影響を分析する取組を支援する。

「20年度のチーズ消費量0.2%増、過去最高もコロナで微増」――巣ごもり需要でプロセス増

2021-09-10

農水省がこのほど公表した20年度チーズ需給表(速報値)によると、20年度のチーズ総消費量は36万㌧で前年度比0.2%増。6年連続で過去最高を更新したものの、新型コロナの影響により例年よりは微増に留まった。一方、プロセスチーズ消費量は、巣ごもり需要の拡大から2年ぶりに増加。また、国産ナチュラルチーズの生産量も4年ぶりに増加しており、総消費量に占める国産製造の割合は19年度より1㌽上昇の14.1%と増加に転じた。


チーズ総消費量は、前年度より0.2%増の36万744㌧。17年度から2~5%増と好調に推移していたが、20年度は新型コロナの感染拡大の影響から微増だった。


国産ナチュラルチーズの生産量は4万7564㌧で、7.1%増。17~18年度は4万5千㌧台を超え、19年度は4万5千㌧台を下回ったものの、20年度は4年ぶり増。このうち、プロセスチーズ原料用は9.8%増の2万1307㌧で、7年ぶり増。プロセス原料用以外は5%増の2万6257㌧で、3年連続で上回った。


一方、輸入ナチュラルチーズの総量は、コロナ禍による外食需要の減少から、1.5%減の28万2494㌧。このうち、プロセス原料用は0.8%減の9万1532㌧で、うち関税割当内の量は、4万7041㌧(3.1%増)と上回った。増加が続いていたプロセス原料用以外は1.9%減の19万962㌧だった。


これらから、国産品と輸入品を合わせたナチュラルチーズの消費量は、1.1%減の21万7219㌧。17~19年度は好調に推移していたが、20年度は下回った。


一方、プロセスチーズ消費量は、国内生産量が1.9%増の13万4278㌧、輸入数量が6.1%増の9247㌧。プロセスチーズ全体の消費量は14万3525㌧で、巣ごもり需要増による家庭消費拡大により、20年度は2.1%増となった。


他方、チーズ総消費量に占める国産割合(ナチュラルチーズベース)は、1.0㌽上昇の14.1%。近年は減少傾向で推移していたが、20年度は上回った。また、プロセスチーズ原料用に占める国産割合を見ると、国産増、輸入減により、1.5㌽上昇の18.9%だった。


8月11日の酪農専門紙との懇談の中で大熊規義牛乳乳製品課長は、20年度のチーズ需給を振り返り「コロナの影響もあり微増だったが、その中でも国産の直接消費量のナチュラルチーズの消費量が増加したことは生乳需給の面でプラス材料として働いた」と説明。


今後のチーズ需要については「コロナ禍から経済が回復すれば右肩上がりのトレンドに戻るだろう」との認識を示した上で「プロセス原料用ナチュラルチーズはTPPや日EU・EPAで輸入関税が下がっているが、直接消費量のナチュラルチーズを含め、国産プレミアムと言った付加価値や、輸入品との差別化で、国産チーズ全体で引き続き需要拡大していければ」と話した。


9月10日号記事3-表

「全酪アカデミーが賛助会員と研修生募集中」――年内の研修開始目指す

2021-09-10

酪農就農や牧場従事等を志す担い手を育成し、就農等に結び付けることを目的に設立された一般社団法人全酪アカデミー(北池隆理事長)は現在、賛助会員と研修生を募集中。研修生の募集定員は年間2組(夫婦・単身問わず)。選考を経て決定し、早ければ年内に研修を開始する。


賛助会員は事業目的に賛同する農業団体等が対象で、①人材(新規就農希望者)の発掘②契約農場の確保③就農地の確保④就農者受入体制の整備などの面で全酪アカデミーの事業運営に協力する。


研修生は全酪アカデミーの従業員として雇用される。雇用期間は3年間で、初年度は全酪連関連牧場で乳牛の基礎的な飼養技術の研修や座学、2年目以降は契約農場で実践的な技術の習得に加え、就農の準備などを行う。研修生に対する住宅補助制度等のサポートもある。詳細は事務局まで。研修生の第1次募集〆切は10月31日。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
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酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
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