全酪新報/2019年6月20日号

「家族経営に細やかな支援を」――酪政連、自民酪政会に強く求める

2019-06-20

酪政連(大槻和夫委員長)は6月12日、東京・永田町の自民党本部で開催された自民党酪政会(森英介会長)の会合で、中小・家族経営へのきめ細やかな支援策や指定団体機能の維持、酪農ヘルパー確保に向けた新たな支援策拡充などを要請した。出席した議員からは、改正畜安法に端を発する、いわゆる「いいとこ取り」に関して、防ぐための施策が必要といった意見や、都府県の生産基盤を維持・確保するためにも家族経営対策を求める意見などが挙がった。森会長は「要望を受け止め、農水省とも一致結束して良い方向に向かいたい」と強調した。

お断り=本記事は6月20日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「場合によっては議員立法も視野、いいとこ取り問題対応」――野村哲郎農林部会長

2019-06-20

6月12日に開かれた自民党酪政会の会合で挨拶した農林部会の野村哲郎部会長は、施行から2年目を迎えた改正畜安法に関して「我々も農水省も生産者団体もどのような動きがあるのか気になっており、どうすればいいとこ取りが防げるのかということが現場で問題になっている。知恵を出し合わないと、そうした動きが拡がっていくことを心配している」とした上で「数十年間にわたって指定団体が踏襲してきた制度を改正して良かったと思えるよう、検討しなければならない。個人的に場合によっては、議員立法で防ぐ方法を考えなければならないと思っている」と述べた。

「𠮷川農相、日米共同声明が大前提」――参院選後に早期妥結か

2019-06-20

𠮷川貴盛農相は6月18日、定例会見の中で日米貿易交渉に関して茂木敏充担当相が13日の交渉後に「参院選後に早期に成果を出したいということで、日米双方で一致している」と述べたことについて「予断を許さないが、いずれにしても日米共同声明を大前提に、将来にわたって我が国の農林水産業の再生産が確保されるよう、最大限努力して行く考えに全く変わりない」と述べた。

「今後も牛乳需要堅調に推移」Jミルク見通し――はっ酵乳の伸びは止まる

2019-06-20

Jミルクはこのほど、2019年度の需給見通しを公表した。それによると、生乳は4年ぶりに増産になる見通し(6月10日号既報)としたほか、飲用牛乳類の需要については、前回の見通しより若干下方修正したものの、堅調な推移を予測。牛乳はほぼ前年並みを維持する一方、はっ酵乳の伸びは休止状態が継続すると見ている。加工乳は大手乳業が新商品を発売したこともあり、大幅な増加を見込む。


牛乳類の需要は468万2千㌔㍑(閏年修正後の値。以下、年度計のみ同様)で0.1%増とほぼ前年並み。そのうち、およそ7割を占める牛乳は0.1%増の315


万6千㌔㍑と堅調に推移する見通し。


また、加工乳は13万2千㌔㍑(31.5%増)と大きく伸長する見込みで、前回の見通しと比べ20.6ポイント上昇。通年では20~40%台の伸びを予測し、4月(実績)は37.2%増。5~8月の見通しにおいてもおよそ4割上回る。前田浩史専務は「大手乳業の新商品登場の影響」と分析している。


そのほか、成分調整牛乳は28万4千㌔㍑で8.1%減。乳飲料は111万㌔㍑で0.3%減の見込み。


昨年から消費が踊り場に入り、今後もその状態が継続すると見られているはっ酵乳は、2.4%減の103万5千㌔㍑。1月の見通しでは0.7%増と前年増を見込んでいたが、一転して3.1ポイント下方修正した。

「Jミルク西尾会長、都府県基盤強化が最重要」――飲用需要期控え呼びかけ

2019-06-20

Jミルクが6月12日に都内で開いた通常総会の席上、西尾啓治会長は冒頭の主催者挨拶の中で、目前に控える夏場の飲用最需要期をふまえ「安定供給に努めることが業界の重要な課題だ」とした上で、その課題解決に向け、改めて都府県の生乳生産基盤の回復・強化を図る重要性を強調した。


また、西尾会長は10月の消費増税や今年度より開始した次期酪肉近策定に向けた議論、TPP11の発効等の国際環境の変化、学乳における風味問題など、酪農乳業界をとりまく情勢についても言及。さらなる業界の発展に向け「酪農乳業における官民の関係者が一体となって知恵を出し合うことで、明るい将来への展望を切り開くことが出来ると確信している」と述べ、引き続きの協力を求めた。

「愛知県酪が恒例の父の日キャンペーン、応募総数772点」――お父さんへのメッセージ

2019-06-20

愛知県酪農協はこのほど、毎年恒例の「父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!キャンペーン」を実施。子どもたちが描いたお父さんへのメッセージなどの作品をハガキで募り、優秀作品に選ばれた20名に乳製品の詰め合わせを贈呈した。そのうち、5点に対しては父の日の前日である6月15日に同青年女性部の役員らがウシの着ぐるみとともに自宅を訪問。酪農家が子供を通じ家庭へ詰め合わせをプレゼントした。


この催しはメタボのリスクとストレスに挟まれつつも毎日頑張るお父さんたちへ、子どもから感謝の気持ちを込め、父の日にちなみ「牛乳」と「感謝の言葉」を贈ってもらおうと同青年女性部が企画したもので、今年で12回目。昨年同様、応募範囲を全国に拡げ、愛知県以外にも秋田県や岐阜県等から作品が届き、最終的に772点の応募があった。その中から青年女性部と中部酪青女委員会が厳正に審査し、優秀作品20点を選定した。


自宅訪問は田原市に向かう班と、西尾市・半田市・刈谷市方面に向かう2班に分かれ、本紙は田原市班に同行。訪問先では入賞した「お父さんへのメッセージ」を応募した子どもが恥ずかしがりながらも乳製品の詰め合わせとともに父親への感謝の言葉を贈呈すると、お父さんは戸惑いつつも喜んだ表情を見せ、一層家族のため、子どものために頑張ることを決意した様子だった。


その後、全員が瓶入り牛乳で乾杯。皆その美味しさに顔を綻ばせていた。さらに親子での模擬搾乳体験競争も実施。実際の勝負は白熱し、優勝者にはミルメークがプレゼントされた。


訪問を終え、田原市を担当した酪農家のうち、岩田周さんは「どれも素晴らしいメッセージだった。(この催しを通じて)全ての家族が牛乳を飲んで仲良く元気に暮らしてほしい」と祈念。また、小笠原和美さんは「父の日は牛乳を飲んでお父さんと一緒に健康を考える日にして欲しい。いずれは父の日には牛乳を贈ろうという取り組みが広まってくれれば」と述べ、飲用拡大に向け展望を語った。


このほか、愛知県酪では6月1日の牛乳の日に合わせ、名古屋駅前でミルメークと理解醸成のためのパンフレットを配布。その前日の5月31日には西尾市内での理解醸成活動も実施した。


父の日のイベントに協力した同青年女性部の酪農家・牧場従業員は次の通り(敬称略)


▽岩田周▽栗田なおみ▽小笠原和美▽磯村光男▽濵田武志。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
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(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
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