全酪新報/2018年7月1日号

「都府県の経営主、高齢化が進行」中酪・全国基礎調査――60代が最多、全体の42%

2018-07-01

中央酪農会議は6月26日、2017年度酪農全国基礎調査(悉皆調査)の結果概要を発表した。都府県の経営主の年齢は、「60~69歳」が全体の42・1%を占めた。10年前は「50~59歳」が最多だったことから、高齢化が進行したことがうかがえる。生乳生産を維持・増産するための障害については、北海道は労働力不足、都府県は高齢化が最多の要因。今後の生乳生産計画では、「わからない」との回答が大幅に縮小し、都府県・北海道とも「現状維持」「増産予定」の割合はともに高まっている。悉皆調査は2014年度以来、3年ぶりに実施。調査対象は2017年9月1日現在、指定団体の会員生産者1万4295戸で、そのうちの1万379戸(回収率72・6%)から回答を得た。

お断り=本記事は7月1日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「学乳の風味問題解決に意欲」――中酪総会で農水省・松本平課長

2018-07-01

農水省牛乳乳製品課の松本平課長は、中央酪農会議が6月25日に開いた定時総会の来賓あいさつの中で、昨今問題となっている学乳の風味異臭の問題について「今年に入り、いくつかの事案が散見されている。それらの対応で後手を踏むと、業界全体の影響が大きくなる。解決に向けて中央酪農会議や指定団体と意思疎通を図り、情報を共有して消費者への情報発信を進めていきたい」と意欲を見せた。


さらに、生乳生産が依然減少傾向にある都府県酪農については「様々な課題を抱えており、なかなか減少が止まらない。今年度はどのような形で支援していけるのか、牛乳乳製品課のみならず、畜産部全体で課題解決に向けて取り組んでいる」と述べた。


また、来賓出席した農畜産業振興機構の佐藤一雄理事長は、バター・脱脂粉乳について「一部の需要者は、国産にしかない風味や信頼性、安心感を求めている」と述べ、そういった国産乳製品の需要に対応するためにも「生乳生産基盤を強固なものにすることが何よりも求められている」と述べた。

「全酪連、7~9月期の配合飼料1㌧1500円値上げ」――天候不順で主原料相場上昇

2018-07-01

全酪連は6月26日、7~9月期の牛用配合飼料価格を前期(4~6月)に比べ、全銘柄平均1㌧当たり1500円値上げすると発表した。主原料のトウモロコシは産地の天候不順による不作と、需要増加を受けたシカゴ相場の上昇が主な要因。


そのほかの要因は、原油相場の上昇による海上運賃の高止まりに加え、円安の影響もあり、糟糠類価格が上昇したことによるもの。哺育飼料価格は据え置きとした。


また、JA全農も26日同期の配合飼料価格を全国畜種総平均1㌧当たり約1550円値上げすると発表した。改定額は地域別・畜種別・銘柄別で異なる。

「都府県酪農の対策急務、将来に禍根残す」――全酪協・馬瀬口会長

2018-07-01

全国酪農協会の馬瀬口弘志会長は6月26日、同協会が開いた2018年度通常総会の冒頭あいさつで「経営規模にかかわらず家族が安心して暮らせる酪農経営の安定と将来不安の払拭が最も大きな課題だ」と強調。その上で日本酪農の将来に目を向け、都府県酪農の対策を緊急に処置することの必要性を訴え「このまま推移すれば、将来日本酪農に大きな禍根を残すことになる」と警鐘を鳴らした。また、地方における人口減少に懸念を示し「酪農には地域の農業と文化、地域を支えていく誇りと自信を持って挑戦していく姿が必要だ」と述べた。


さらに、7月7日に開催予定の都府県酪農の持続的発展をテーマにしたシンポジウムにパネリストとして出席する馬瀬口会長は「都府県酪農の使命や果たす役割、そこに息づく酪農の誇りを伝え、都府県酪農の維持を訴えていく」と述べ、酪農家のために酪政活動を実施することが最大の責務とする考えを明かした。


さらに、東京・代々木に建設中の酪農会館について本年12月竣工に向けて予定通り工事が進んでいることを説明し、「友好団体が入居し、名実ともに日本酪農の拠点となる」と友好団体との連携を一層強化をしていく考えを述べた。

「中央畜産会の新会長に森山裕元農相を選任」――「会員の声に謙虚に耳傾ける」

2018-07-01

中央畜産会は6月21日、都内で2018年度定時総会を開催し、任期満了に伴い役員を改選。総会終了後に開いた理事会で、小里貞利会長が逝去して以来、空席だった会長に森山裕理事(元農相、全国肉用牛振興基金協会会長)を選任した。森山新会長は「執行部全体で会員の声に謙虚に耳を傾けたい。また、畜種によってそれぞれ問題があると思うし、世界の畜産の流れの中でどういった対応が必要なのかを真摯に考えなければならない時を迎えているように思える。温かいご理解、ご支援をお願いしたい」と就任にあたりあいさつした。


森山新会長は鹿児島県選出の衆議院議員で、現在は自民党の国会対策委員長、TPP・日EU等経済協定対策本部の本部長を務めている。


また、2015年10月~16年8月まで農相を務めたほか、畜産・酪農対策小委員長などを歴任した。


なお、中須勇雄副会長が退任し、後任に井出道雄理事(畜産環境整備機構理事長)が就任した。

「酪農教育ファーム、20年節目にシンポ」――9月22日(土)、東京・京橋で

2018-07-01

中央酪農会議は酪農教育ファーム活動に本格的に取り組んで20年が経過することを踏まえ、酪農教育ファーム推進委員会と共催で、9月22日(土)に都内でシンポジウム「酪農教育ファーム20年を節目に~酪農を通して食・しごと・いのちの学びを未来につなぐ~」を開催する。現在、参加者を募集している。会費は無料。定員は200名ほどを予定している。


当日は酪農家や教育関係者が実践発表するほか、ベテラン酪農家、若手酪農家、教育関係者、消費者代表、行政担当者らが登壇し、「酪農教育ファームの未来」をテーマにしたパネルディスカッションを行う。シンポジウム終了後には、会費制による懇親会(5千円程度)も予定している。


会場はTKPガーデンシティPREMIUM京橋(東京都中央区京橋2-2-1 京橋エドグラン22階)で、シンポジウムは13時~17時、懇親会は17時30分~19時。


申込方法は、ホームページ(http://www.dairy.co.jp/edf)からダウンロードした申込用紙に必要事項を記入した上でFAⅩするか、メール(anan@churaku.jp)での申込も可能。締切は7月31日(火)で、参加者には8月末頃を目途に最終案内を送付する。

連絡先・MAP

一般社団法人 全国酪農協会
所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
     :03-3370-7213
FAX番号 03-3370-3892
アクセス JR・都営大江戸線ともに
「代々木駅」から徒歩1分
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