全酪新報/2016年8月10日号

「酪政連、来年度予算概算要求でクラスター拡充などを要請」―規制改革問題で運動展開

2016-08-10

酪政連(佐々木勲委員長)は8月2日、自民党本部で常任・中央合同委員会を開き、来年度(2017年度)の酪農関係政策・予算概算要求への要請事項を決めた。畜産クラスター関連事業の拡充、乳用後継牛確保対策、自給飼料増産対策などが柱。規制改革問題に対しては、指定団体制度の存続と機能強化を求めて運動を展開する。また、中央委員等の交代があり、山下俊忠副委員長が退任。新副委員長に草場哲治委員(福岡県、九州ブロック中央常任委員)が就任した。

お断り=本記事は8月10日号をベースにしておりますが、日々情勢が急変しており、本ホームページでは、通常の態勢を変えて本紙記事にその後の情報も加えた形で状況を掲載するなど、一部記事の重複などが生じることもあります。ご了承ください。

「酪農家は一致団結を」―全国酪農協会酪協・馬瀬口弘志会長が強調

2016-08-10

全国酪農協会の馬瀬口弘志会長は、同協会が8月3日に静岡県内で開いた東日本・西日本地区合同酪農ネットワーク委員会の冒頭、「地域を守っているのは農業と言っても過言ではない。誇りを持って後の世代に継いでいきたい」と挨拶した。


馬瀬口会長は「昨今は規制改革の名のもとに、競争や合理化といった農業にとって甚だ遺憾な言葉が飛び交っている。消費者や国に我々農業者が地域資源を守り、日本経済を支えているということを伝えることが、我々に課された使命だと感じている」との考えを示した。


その上で「依然として都府県の酪農家は厳しい状況にある。副産物価格の高騰により、少しは安どする部分があると思うが、それは先行きの根本的な解決には至っていない。会長を拝命して5年になるが、そのことを考えると身の引き締まる思いであり、みずから改革を進めつつ、守るべきものは一致団結して守りたい」と強調した。

「家畜改良事業団の二層式ストロー、米国で特許取得」―カナダ、EUでも申請中

2016-08-10

家畜改良事業団は8月27日、二層式新ストロー(FCMax)技術がアメリカで特許を取得したと発表。すでに特許を取得している日本国内だけでなく、アメリカでもその技術が認められた。現在、カナダ、EUにも特許申請している。


アメリカでの特許取得について、信國卓史理事長は「当団の開発した二層式ストローFCMaxは米国でも特許が認められ、人工授精技術の新たなページに名を刻みこむことができた。FCMaxは、精液充填方法を単に二層としているのではなく、精子生理に基づく新しい技術。我国の精液の最大の輸出元である米国の特許を取得したことで今後も我国の技術が優位に保持できると確信している。これまでに受胎率が向上したとの声も多く頂いており、是非利用して頂きたい」と喜びを表した。


同事業団家畜改良技術研究所で開発したFCMaxは、受胎率向上のツールとして凍結精液では受胎率が6%向上することが確認されている。その技術は一部の一般凍結精液とSort90(性選別精液)に適用している。

「新農相に山本有二氏(高知)が就任」―8月3日の内閣改造

2016-08-10

安倍晋三首相は8月3日に内閣改造を行い、新農相に山本有二衆議(自民党、高知2区)が任命された。山本農相は党の農林水産業・地域の活力創造本部長、内閣府特命担当大臣(金融)、衆議院予算委員長などを歴任。64歳。


同日夜、農水省で就任記者会見に臨んだ山本農相は、今年秋までに結論を出す指定団体制度等の改革の検討をめぐり「現場を見ていけば、現行の指定団体について誤解は解けていくのではないか。ただし、まだ誤解や是正の要望がある。酪農家、乳業者から多くの声を聞いていくのが大事だ」と述べ、幅広い関係者の意向を踏まえて検討にあたる姿勢を示した。


また、広域需給調整など指定団体が担う機能について認識を問われ、山本農相は「(指定団体の)機能は、他に変わりうる団体での想定がなかなか難しい。存続を基本に考えていくことが大事だ」との考えを示した。


さらに国産農産物の輸出力強化など農業の成長産業化、TPP問題に対する生産者の不安払しょくなどを当面の政策課題に掲げた。


安倍首相は農業の構造改革に意欲を見せていて、山本農相は「農業就業者数が200万人を切った。食料がなければ人は生きていけない。それが衰退産業だというのは、日本自体、あるいは政治やシステムが間違っている。産業成長のきっかけづくりが、首相から与えられた改革の意味と認識している」と述べた。

「酪農出身の議員としての仕事を」―参院選比例代表で当選の藤木眞也参議院議員が抱負

2016-08-10

8月2日の酪政連常任・中央合同委員会では、7月の参院選で酪政連の推進を受け、比例代表で初当選した藤木眞也参議が来賓出席し「私も酪農家の息子であり、酪農家出身の議員として仕事をしていきたい」と意気込みを述べた。


藤木参議は熊本県嘉島町の酪農家に生まれ、現在は水田8㌶、肥育牛700頭、繁殖牛400頭を飼養。元JA全青協会長、前JAかみましき組合長。

「九州・熊本の酪友へ応援届ける」―全国酪農青年女性会議

2016-08-10

全国酪農青年女性会議(半澤善幸委員長)と全酪連(砂金甚太郎会長)が7月14~15日に名古屋市内で開いた第45回全国酪農青年女性酪農発表大会では、大会に参加した520名の酪友に、4月の熊本地震で被災した九州の酪友に向けて応援メッセージの寄せ書きの協力を呼びかけた。参加者からの寄せ書きでいっぱいになったパネルは大会初日の懇親会で、半澤委員長が九州酪青女会議の小薗千弘委員長に手渡した。


応援パネルには「日本中が味方」、「頑張れ!九州酪農」、「東北も乗り越えた!九州も大丈夫!」、「地震にめげず、マザーズパワーで頑張って下さい」、「酪友として応援しています」、「皆が支えます。負けるな!」―など、励ましのメッセージが数多く寄せられた。


九州酪農の復興に向けて、全国の酪友からのエールを受けて小薗委員長は「熊本・大分の地震に対して、全国より義援金や支援をいただいた。九州を代表して全国の酪友にお礼したい」と感謝を述べた。


また、懇親会恒例の催しとして、各ブロック代表の酪農家が将来の夢や展望を檀上から大きな声で力強く決意表明し、会場を盛り上げた。その中で熊本県の岩見誠也さんは、熊本地震による生乳廃棄など酪農関係の被害状況を説明。「酪友の中には、まだ倉庫で生活している方もいるが、再生をかけて頑張っている。みんなで一生懸命頑張っていきましょう」と力強く語った。

連絡先・MAP

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所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-37-2
酪農会館5階
電話番号 代表(総務部):03-3370-5341
(業務部・共済制度)
     :03-3370-5488
(指導部・全酪新報編集部)
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アクセス JR・都営大江戸線ともに
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