乳滴/2019年11月10日号
あこがれの生活と仕事
ニュージーランド(NZ)は、世界の乳製品輸出大国の一つ。日本の約4分の3の国土に人口(約500万人)とほぼ同数の乳牛、日本の3倍以上の生乳生産量がある。約9割が輸出向けだ。
9月10日号で紹介したが、そんなNZに農業高校等の女子高校生20人が8月の夏休み期間中、11日間研修。様々なことを学び、感じて帰ってきた。国際農業者交流協会の未来の畜産女子育成プロジェクトによるものだ。
「男性ができることの90%以上は女性もできる」「子供の様子を見ながら牛の様子を見たり、同時に色々な仕事をこなすことが女性は得意」「母性があるため牛の世話に向いている」等々、女性ならではの強みがあるとした。その一方「男女は等しい関係にあり、比較するのがおかしい」と女性自身の意識がNZでは高い。子育てと仕事の両立をサポートとするデイリーウーマンネットワークなど女性が活躍できる仕組みが日本よりは整っていると帰国報告会で述べた。
「酪農を始めたのは跡継ぎだから」ではと考えていた彼女達だったが、実際にはビジネスとして経済的に成功。加えて「ボスになりたかった」「動物が好き」など、ライフスタイルそのものに自信を持っている。NZで酪農家はあこがれの職業であった。