乳滴/2018年3月10日号
〝見える化〟活用しよう
電化製品、家具等の値の張るものから、東日本で発売中止になったスナック菓子まで、あらゆるものがインターネットを介して手に入れることができる時代となった。現物は家電量販店で確かめ、実際に購入するのはインターネットの価格比較サイトで調べて一番安いところから購入する。いわば店舗がショールーム化している嘆きも聞こえるほどだ。
農水省もこうしたインターネットを活用して農業者が資材の価格や研究情報の入手を容易にするサイトを農水省のホームページ内に設けている。まるみえアグリ(農林水産「見える化」シリーズ)として開設しているものだ。
利用料金は無料。資材購入では、肥料、農業機械、飼料、種苗の5種類について、希望条件を登録すると、複数の販売店から商品の見積もりが届く。また、最新の研究成果を簡単に検索できて、研究者に相談できるシステムも整えてある。いずれもインターネットならではのシステムだ。
背景には、政府が昨年5月に制定した「農業競争力強化支援法」で農業の競争力強化に向けて生産資材や流通・加工の改革を支援する取組みを推進していることがある。農業者が自らの努力のみでは対応できない構造的な問題を解決することがねらいである。