乳滴/2017年9月10日号
ふるさと納税の工夫
全国から100を超える自治体が出展した「第3回ふるさと納税大感謝祭」が9月2~3日、東京ビックサイトで開催された。ふるさと納税関連の人気サイトを運営しているトラストバンク㈱が主催したもの。
当日の会場内は、さながら試食会場の様だった。出展各自治体の職員らが自慢の特産品(主に肉や果物、魚等)の返礼品を一口サイズに小皿に盛り配布。各ブースを順に巡りながら一口ずつ味見ができた。おいしければ後日申し込みしてもらいたいと説明する担当者も力が入る。試食品のあるブースには家族連れを含む来場者の行列が途切れることなく続いていた。
牛乳乳製品関係では、北海道十勝の池田町で乳製品が町の返礼品の第2位ということで、ハピネスデーリィ牧場のチーズなどをアピールしていた。
ふるさと納税制度は制度が実質始まった08年度から13年度までは年間の納税の受入額(寄付額)は約80億円~145億円で横ばい傾向であったが、返礼品のお得感等が知られるに従って16年度は2844億円に急増。行き過ぎた返礼品競争を是正するため総務省が今年4月に返礼品の価格を寄付額の3割以下に抑えるよう自治体に要請したほどだ。酪農乳業界から自治体等へ工夫しながら働きかける余地は、まだまだありそうだ。